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2020年3月 5日 (木)

「高倉健」という生き方/谷充代

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 どの映画でも言えることは、どんな役をこなしても、その役以上に高倉健という人が存在するということです。言いかえれば、それは代わりのいない役者だということです。私は、俳優には、役になりきろうと自分をそこへ近づけていく人と、逆に役を自分のほうへ引っ張り込む二つのタイプがあると思います。しかし、健さんはそのどちらでもなく、独特です。役のほうから高倉健という人にすり寄ってくる。どの映画でも役を超えて高倉健という人が存在すると感じさせる所以です。あるいは常に「男」が存在するといったほうがいいかもしれない。多くの人が、健さんにそれを強く感じている。

不器用で寡黙にして義理と人情に厚い。

高倉健にはそんなイメージがある。

30年間、高倉健を取材したという著者。

そこから見えるのは、映画の中の高倉健と、そこから離れた高倉健との間にほとんどギャップがないということ。

器用な役者ではない。

でも、なぜか見るものに強烈な印象を与える。

映画の中でどんな役を演じても、その役柄より高倉健の印象が強く残る。

独特な存在感。

もうこんな役者、日本には現れないだろう。

稀有な役者、日本映画の財産だと思う。

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