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2020年3月27日 (金)

教育という病/内田良

Photo_20200322084101  ここで私たちが気づかなければならないのは、「つきもの論」は、思考停止状態に 陥っているということである。

「つきもの論」というものがある。

「どんな行事や授業にも、それを不満に思う子供はいる」

「子どもの嫌な思いに耳を貸していたら、学校の行事も授業も何もできなくなる」

「教育に不満はつきもの」という意味で、典型的な「つきもの論」である。

著者が問題の一つとしてあげているものに組体操がある。

運動会になると、何段の組体操に成功したかが話題になる。

しかし、組体操には多くのリスクがともなう。

にもかかわらず、「組体操には危険はつきものだ」という「つきもの論」に集約されてしまう。

組体操は、小学校では9段を成功させた事例があるという。

9段の場合、最大負荷は3.1人分、6年生男子で119キログラム、女子で121キログラムである。

論理的に考えれば無理に決まっている。

が、組体操の最大の問題点というのは、そうした多大なリスクがあるにもかかわらず、それが無視されてしまうところにある。

教育が善きものであるばかりに、そこで子どもや教員のリスクが見落とされてしまう。

教育という言葉に惑わされず、そこに潜むリスクにはしっかりと向き合うことが必要ということであろう。

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