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2020年5月 1日 (金)

モンスター組織/リブ・コンサルティング、権田和士

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 多くの場合、組織変革のきっかけとなるのは、外向きな志向が生まれたときである。いかに自部門が他部門に対して優位に立つかといった部門間の権力闘争ではなく、お客様や社会、市場に対して自社はどのような価値を提供していくのか、そのためには何が必要かを第一に考えることが「外向き志向」だ。

多くの会社が組織改革を求められている。

しかし、なかなかうまくいかないというのが現実だ。

本書では組織変革で気づいた三つのことが示されている。

一つ目は、「犯人捜しは不毛である」ということ。

組織が悪くなってくると、その要因を様々なところに向けたがる。

その矢印は往々にして、特定の「人」や「グループ」に対するものである。

組織変革の大前提は、「誰も悪くない」であり、組織課題に戦犯はいないのである。

組織課題の原因は「人」や「集団」ではなく、その組織メカニズムによる認知のひずみである。

二つ目は、「制度(ハード)で会社は変わらない」ということ。

組織のメカニズムは、組織制度だけでなく組織心理(ソフト)に根差したものであるということ。

三つ目は、「組織変革に万能薬はない」ということ。

すなわち、「犯人捜しをせずに」「制度による解決偏重にならずに」「組織変革の万能薬に頼らない」やり方が求められるということ。

私自身も組織改革に取り組んでいるが、共感できる。

組織は制度を変えただけで変わるという単純なものではない。

だから、「この制度を入れれば組織は変わる」といううたい文句にはうさん臭さを感じる。

組織を変えるというのはむしろ泥臭い取り組みが必要になる。

「一歩前進、二歩後退」ということもよくある。

それらを繰り返しながら、生まずたゆまず取り組みを続ける中で、組織は少しずつ変わってゆく。

まさに、「組織変革に万能薬はない」ということであろう。

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