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2020年5月26日 (火)

バカの国/百田尚樹

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 しかしこのSNSのお陰で、これまでの社会では世に出ることがなかった「バカ」が大量に発掘されるようになりました。いや、発掘は正しい表現ではありません。これらの新種のバカは、自ら穴の中から這い出てきたのですから。
 いまやSNSの別名は「バカ発見器」です。


本書は、「百田尚樹チャンネル」のメルマガを加筆・修正したもの。

歯に衣着せぬ発言でやたら物議をかもす著者だが、言ってることは極めて全うなことだ。

特に、武漢コロナウイルス禍に対する政府やマスコミの対応を痛烈に批判している。

特に、感染者が増えた3月以降、「国民は全員が検査を受けるべきだ」というキャンペーンを張るテレビ局がいくつも現れたこと。

重い症状でもないのに「不安だから」というだけで検査を受けると、膨大な数の偽陽性判定者が現れ、病院に患者が溢れかえって医療崩壊という最悪の事態が起こる。

あらためてテレビ局員の知性と節度の無さに啞然とさせられる。

メディア関係で最もぞっとさせられたのは、3月13日の朝日新聞の編集委員のツイート。

「あっという間に世界中を席巻し、戦争でもないのに超大国の大統領が恐れ慄く。新コロナウイルスは、ある意味で痛快な存在かもしれない」

これなど、「どこの国の新聞なの?」と思ってしまう。

著者が1月22日以降、連日ツイートで「武漢肺炎の脅威」を訴えていると、多くの匿名の人から「騒ぎすぎだ」というリプライをもらったという。

しかし、著者の警告は現実のものとなった。

結局、日本政府が動かなかったために、春節の大移動で、1月の終わりから大量の中国人観光客が入国した。

その結果、日本にも多くの感染者が出た。

日本と真逆の対応を取ったのは台湾だった。

蔡英文総統は「中国からの入国の全面停止」を含む断固とした措置を矢継ぎ早に取った。

しかも違反する者には厳しい罰則まで付けた。

現時点で台湾が世界の国の中でも感染者の少ない国となっているのは、そのおかげだろう。

今回の事態は、図らずも日本という国の弱点が出てしまったと感じるものだった。

最近はSNSが世論を動かすことも多いのだが、著者は、SNSの別名は「バカ発見器」だという。

確かにその通りかもしれない。

 

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