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2020年5月 2日 (土)

2025年、人は「買い物」をしなくなる/望月智之

2025

 今の消費者が便利さの代わりに求めているものは「時間」なのである。少しでもストレスのかかる時間を減らして、快適な時間、楽しい時間をもっと増やしたい。今はそれを生活の優先順位としている人がとても増えている。

便利になればなるほど、なぜか私たちは忙しくなっている。

その原因は、「情報」だ。

この情報と私たちをつないでいるのは、スマートフォンである。

スマートフォンの登場で、私たちはインターネットではなく、情報につながるようになった。

皮肉な話だが、便利なアプリが増えれば増えるほど、私たちが新たに確保した可処分時間は、スマートフォンに奪われる形となっている。

日経MJが年に2回発表している「ヒット商品番付」などを参照すると、いまやメーカーが出しているヒット商品の7割から8割は、時短に関連している。

いかに消費者の時間を獲得していくか、これから企業は、そのテーマに挑み続けなければならない。

さらに、「個の時代」といわれる世の中で、消費者の側では「自分だけのモノが欲しい」というニーズも高まっている。

そこでメーカーの間では、商品の〝パーソナライズ〟という動きが出始めている。

そのためのキーワードは「口コミ」だ。

検索が「自分で気づくマーケット」だとしたら、口コミは「自分では気づかないマーケット」と言える。

前者の「気づくマーケット」は、実は市場規模がそれほど大きくない。

いくら検索で数十万件とヒットしても、実際に確認するのは上位数件だろうし、検索条件を変えたり検索結果を取捨したりといった手間もかかる。

検索は必ずしも自分に最適なものが簡単に見つかるツールではないのだ。

これに対して口コミは、自分が気づいていない「いい商品」を紹介してくれる。

しかもその情報は、自分の友人やフォローしている人からやって来るので、企業が広告ですすめてくるものよりも、自分の好きなもの、自分に合ったものである可能性が高い。

人々の所有の概念は、今まさに様変わりしようとしている。

若者世代では、それがさらに顕著だ。

その流れをつくっているのが、さまざまなアプリだ。

つまり、 検索エンジンの膨大な情報から知りたい情報を見つけるのではなく、自分にマッチした情報が絞られて出てくるアプリやSNSからさまざまな情報を得る時代にシフトしているのだ。

そうした変化に気づいていない企業は、そのうち淘汰されてしまうかもしれない。

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