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2020年6月24日 (水)

「孤独」は消せる。/吉藤健太朗

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 「孤独」を解消することに、私は残りの人生をすべて使おう。あと何年生きられるか、研究ができるかはわからないが、世界大会で出会った高校生がそうであったように、「私は孤独を解消するために生まれてきた」と言えるようになろうと、このとき誓った。

小学校5年から中学校2年生まで不登校を経験。

工業高校にて電動車椅子の新機構の開発を行い、国内の科学技術フェアJSECにて文部科学大臣賞、ならびに世界最大の科学大会Intel ISEFにてGrand Award 3rdを受賞。

その際に寄せられた多くの相談と自身の療養体験がきっかけとなり「人間の孤独を解消する」ことを人生のミッションとするに至ったという著者。

著者のロボット製作が始まったのは大学3年生になった春。

コンセプトは「心の車椅子」。

車椅子を使っても、距離が遠かったり病気などで身体を運ぶことができなかったりする人が、本当にそこに行っているような感覚を味わえるようにするにはどうすればいいのか。

3年半の不登校時代に自分がほしかったものは何かを考え、もうひとつの身体、「分身」をつくることを考えたという。

「ロボットコミュニケーター」とは、著者がつくった職業だ。

人と人とのコミュニケーションを支援することを目的に、ツールとしてのロボットの構想、デザイン、設計、開発、提供までを行うのが仕事だ。

これからは人工知能ロボットの時代が来るだろうと考え、「人を癒せるロボット」を研究開発することに決めたという。

動機は単純に、自分がほしかったから。

不登校という原体験がロボット開発の情熱につながっているという点が非常に興味深い。

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