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2020年6月 2日 (火)

食べ物のことはからだに訊け!/岩田健太郎

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 健康本で勉強しすぎると逆説的に食べ物に対するセンサーは劣化していきます。

世の中、健康本であふれている。

流行の糖質制限であっても、それを推奨している本もあれば、否定的な本もある。

何を信じてよいかわからない。

著者は「健康に良い食べ物は人に聞くな、自分で決めろ」と言っている。


大事なのは「私はどういう人か」という「私」の身体に対する理解。

「私」の体質を知り、私の体質にちょうどいい食べ物を合わせてあげれば、それが「私にとって」もっともよい食べ物。

自分の身体にいい食べ物は自分の身体が一番知っているというのである。

主観による評価というと随分非科学的でデタラメだと思う人もいるかもしれない。

そんなことはない。

主観による評価はしばしば実に妥当なのだ。

よい音楽というものがある。

よい絵画というものがある。

あるいはよい小説というものがある。

それは間違いなく現存する。

しかし、問題はよい音楽、よい絵画、そしてよい小説の基準だ。

あるいは定義だ。

どうやったらそれは「よい」と言えるのか。

そこには客観的な基準はない。

音楽、絵画、小説を評価させるのはあくまで主観だ。

決して客観的な基準や定義がなくてもよい音楽や絵画、小説を言い当てる能力を持つ人物も現存する。

よい音楽や絵画、小説が現存するように、よい音楽の、よい小説の評価者は必ず存在する。

その基準を言語化して、数値化して言い当てられないだけで。

それを評論家の小林秀雄は「直覚」と呼んだ。

「トンデモ」健康本では朝食を食べるなとか、いろいろうるさいことを言う。

こんなことは自分の感性が決めればよいこと。

朝型の人と夜型の人でも朝食のもつ意味は異なる。

自分で朝食を食べてみて、体調がよくなるかどうか試してみればよいだけの話。

朝食に何を食べるのが良いかも、いろいろ食べてみて微調整するのが良い。

夏になると食欲は落ち、体内の脂肪分は落ちて暑さに対応しやすくなる。

冬になると体重は増え、体脂肪は増して寒さに対する緩衝になる。

なので、年間を通じて同じ体重を保つのは四季のはっきりした日本においては不自然なのだ。

「一定の体重を保ち続ける」のも不自然。

食べ物も同様で、極端な食事はすぐに飽きてしまう。

飽きはストレスの元となる。

時には変化を付けて、ごちそうもあり、ジャンクフードもまあたまにはいいか、と自分に許す寛容も大事。

寛容な心も健康にとってはとても大事な要素だ。

感性を磨いていくと、自然に「規則正しい食事」に耐えられなくなる。

なぜなら、「飽きてくる」から。

感性が鋭くなると、同じ食事に飽きてくる。

あっさりした食事が好きな人も、たまにはこってりした食事を食べるのがアクセントになってくれる。

逆もまた然り。

要は、それを感知するセンサーを磨くことの方が大事だということであろう。

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