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2020年6月22日 (月)

刑事弁護人/亀石倫子、新田匡央

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「GPS捜査は、個人の行動を継続的、網羅的に把握することを必然的に伴うから、個人のプライバシーを侵害し得るものであり、また、そのような侵害を可能とする機器を個人の所持品に秘かに装着することによって行う点において、公権力による私的領域への侵入を伴うものというべきである。したがって、GPS捜査は、憲法の保障する重要な法的利益を侵害するものとして、令状がなければ行うことのできない強制の処分と解すべきである。」

令状なしにGPSを取り付け、徹底的に行動を把握する行為は許されるのか?

警察が、一般市民の行動確認を行う危険性はないのか?

本書はそれを争い、「令状なきGPS捜査は違法」の最高際判決を日本で初めて勝ち取った弁護団。

その弁護団を率いた女性弁護士の活躍を描いたもの。

確かに、これを許してしまうと、罪のない一般市民が警察の監視下に置かれてしまうということにもなりかねないので違法判決が出たというのはわかる。

一方で、犯罪者を人権方面で擁護して争ったら勝てたという話を美談にしすぎている面もある。

おそらく警察も裁判でそこを突かれたらマズいということはわかっていたはず。

令状なしにGPS捜査をすることは違法ということも分かっていたはず。

それでもやってしまったということは警察なりの言い分があったはず。

やむにやまれぬ事情があったはず。

問題は両者とも行き過ぎてしまうとよくないということ。

「人権」とか「プライバシー」というものもそれがエスカレートしてしまうと、それはそれで問題。

しかし、「犯罪者には何をやってもいいんだ」というのも、行き過ぎてしまうと問題が起こる。

世の中、建前だけではどうにもならないことが多々あるような気がする。

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