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2020年7月 2日 (木)

ビジネス×数学=最強/永野裕之

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 数学で学ぶ方程式や関数、ベクトル、数列などはすべてある能力を磨くための材料でしかありません。この能力は、なくても困ることはありませんが、あれば人生を主体的に生きることができるので、文系・理系問わずすべての人が身につけておきたい能力です。その能力とはズバリ、「未知の問題を解く能力」です。

本書は数学がどのようにビジネスの世界で役立つのかを述べたもの。

算数と数学はそもそも目指しているものがちがう。

算数は、むかしでいう「読み・書き・算盤」の「算盤」にあたる。

「今日のセールは3割引!」や「日経平均は1万7357円」などの意味がわかったり、4人前のレシピで3人分の料理をつくるときに分量を換算できたりする能力は、生活に密着している。

こうした事柄について、すばやく正確に答えを導くことができなければ、社会人としてはしばしば苦労することになる。

算数では、解き方がわかっている問題を、数字を変えて反復することが重要視されているのはそのためだ。

一方の数学は、まるっきり苦手だったとしても、基本的な生活が立ち行かなくなるということはふつうない。

実際、社会人になってから2次方程式を解かなくてはいけないシーンや、ベクトルの内積の計算ができて得することは非常に稀だ。

数学を通して得られるものは「未知の問題を解く能力」である。

数学的な考えはビジネスのあらゆる場面で使われている。

例えば、アイゼンハワーは山積する仕事の優先順位をつけるため、横軸に「重要度」、縦軸に「緊急度」をとり、それぞれの仕事がどのカテゴリーに入るかを考えていったという。

そうすると仕事は次の4つに分類される。

アイゼンハワーは自身が編み出した「アイゼンハワー・マトリックス」を引き合いに出して、「大事なことは緊急であることはほとんどなく、緊急なことが大事であることもほとんどない」といっていたという。

こう考えれば、仕事が立て込んで切羽詰まったときでも冷静でいられるかもしれない。

こんなライフハック的な気づきも、掛け算的な整理の賜物だ。

そう考えると、数学的な考え方は意外とビジネスの世界で無意識に使っているのかもしれない。

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