凡人起業/小原聖誉
凡人起業で大切なことは、いかに失敗しないか、です。たとえば1社目の起業と2社目以降の起業とでは、めざすところがまったく違うと考えています。
1社目の起業ではホームランを狙って大振りするのではなく、できるだけバットを短く持ってヒットを打つ、少なくとも出塁することが大事です。
著者は自らを凡人だという。
そして、起業してみてわかったのは、「凡人には凡人なりの起業の仕方、戦い方がある」ということ。
凡人企業には原則がある。
第1に、成長市場に参入する
第2に、その道のプロになる
第3に、仕事に集中する仕組みをつくる
という3原則である。
特に、どの市場に参入するかは重要だ。
凡人起業では、失敗をしないようにバットを短く持ってヒットを狙う。
なので、自分の経験を生かして、自分の土地勘のある業界で起業する。
その業界内で、どの会社がどんなことで困っていそうかは、それまでの経験で当たりがつくはず。
そして、つくりたいものをつくるよりも、時代に乗ることのほうが大切。
また、最高のものである必要はない。
成長市場で誰よりも先にやるとうまくいく。
「拡大・成長しそうな市場で先行者になる」
それが、失敗しない起業の参入方法だという。
さらに、「その会社が何をするか」よりも、「市場の何に貢献する会社か」を掲げたほうが、人の心に響く。
それがお金のない会社の戦い方。
そのようにして確実にシングルヒットを打って塁にでること。
これが大事だというのである。
起業を志している人には参考になるのではないだろうか。
凡人であるかどうかは別にして。
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