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2020年9月 8日 (火)

還暦からの底力/出口治明

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 だから大切なのは「人・本・旅」で、たくさんの人に会う、たくさん本を読む、たくさんいろいろな現場へ出かけていき、たくさんの出会いをつくることです。すると、その中から運と適応により、思いがけない世界が広がるかもしれません。

還暦で、ライフネット生命を開業し、古希を迎えた2018年にAPUの学長に就任した著者。

その著者が還暦からの生き方について述べている。

古今東西広く世界を見渡せば、還暦を超えてもなおパワフルに活躍している人はたくさんいる。

たとえば4世紀の中国の僧、法顕は仏教を深く学ぶために399年に長安を旅立ったとき、すでに60歳を超えていた。

砂漠や高地を越える困難な長旅の後、インドで学び、帰国したときには70歳を超えていた。

還暦からの底力を発揮するうえで重要なポイントは、色眼鏡をできるだけ外して、フラットに周囲の物事を見ること。

「数字・ファクト・ロジック」で、エピソードではなくエビデンス(証拠)で世界を見ること。

そうすれば根拠のない不安で心配することはなくなる

また、根拠が明らかな問題は原因が明確なので、打つべき手を打てるようになる。

著者が特に還暦を過ぎて大切なものとしてあげているものが「人・本・旅」だ。

「人・本・旅」の生活を続けていれば、趣味も職場以外の友人もたくさん見つけるチャンスがある。

日本の労働慣行は、人間を全く大事にしていない。

よく老後の孤独が問題になる。

しかし、そのテーマは問題設定自体が間違っていて、日本の歪んだ労働慣行が、働く人を粗末に扱っている問題だと再設定すべき。

その意味からも働き方改革を行い、「人・本・旅」のライフスタイルを定着させることが老後の孤独をなくすことにつながる。

50年前の65歳と現在の65歳では体力や若々しさが大きく異なる。

実際、日本老年学会・日本老年医学会が高齢者の心身の老化現象の出現に関するさまざまなデータを分析したところ、現在の高齢者は10~20年前に比べ老化現象の出現が5~10年遅延する「若返り」現象がみられたという。

この知見に基づき、「75歳以上」が高齢者の新たな定義として提案された。

要するに、いまの75歳が昔の65歳と相撲を取っても負けないというわけだ。

このような医学的、客観的なデータが出されているのなら、素直に受け入れたほうがいいだろう。

還暦からの生き方。

固定概念を捨てて、再構築する必要があるのではないだろうか。

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