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2020年9月20日 (日)

会議後、みんなの行動が加速する議事録の取り方。/珠河二胡

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 本書のテーマは「決まっていないことは議事録係が決めてしまう」ことですが、そもそも「会議で決めるべきことが決まらない」ことが日常茶飯事である日本のビジネス文化には大きな問題があります。

ビジネスにおいて会議は、目標を達成するための手段のひとつだ。

したがって議事録は「ビジネス推進という目標の達成に寄与する」ことを目的として作成する。

つまり、正確性や情報量はもちろん要求されるが、それ以上に「役に立つ」議事録が必要になる。

議事録がビジネス推進にどのように役立のか?

第1に、議事録の内容がわかりやすく整理されたものであることにより、作業を明確に次のステップに進めることができる。

議題が二転三転し、ひとつのテーマについて集中的に議論が行われなかった場合でも、議事録にはそれぞれのテーマに対する結論とともに、その結論に至った理由が明確に書かれている。

それにより、会議の参加者が自分達は会議中にどのような結論に至ったかを理解できなくても、議事録を参照することによって結論を共有できる。

また、明確な結論が共有できたことにより、あとはその結論にしたがって関係者がそれぞれ作業を進めることができる。

更に、明確な結論が共有できたことにより、関係者それぞれの思い込みによる作業の進め方の間違いを予防できる。

第2に、議事録に「結論が出ていない」ことが明記されることで、漏れ・抜けを防ぐことができる。

本来その会議で議論され結論を出す予定であった議題が、何らかの理由で話し合われなかった、もしくは結論が出なかった場合、その事実が議事録に記載される。

それにより、ファシリテーターは当該の議題に結論を出すための措置を講じることができる。

そして、漏れや抜けを予防できることにより、ビジネスのクロージングの確実性を高めることができる。

第3に、議事録に「仮説の結論」を記載することにより、作業を次のステップに進めることができる。

ある議題について明確な結論が出なかった場合でも、議事録係が議論の全体的な流れから「議論が進んでいればそこに至ったと考えられる結論」を推測し、その結論を議事録に記載する。

会議の参加者が議事録のチェック時に違和感を持たなければ、その「仮説の結論」が「実際の結論」となる。

結論が出なかった議題について「誰も不満に思わない」結論を導き出すことにより、作業を進めることができるようになる。

と、このように議事録は様々な面で役に立つ。

良い議事録を作るために必要なのは

「結論を先に明らかにする」こと。

「その会議の成果で重要なものに焦点を当てる」こと。

「誰が何に責任を持っているのかを意識して要素を整理する」こと。

そして議論を通じて実行することに決まった「行動」を記載する。

必要なのは「誰が・何を・いつまでに」の三つを明確にすること。

結局のところ、行動しなければ何も変わらないのだから。

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