つい、「気にしすぎ」てしまう人へ/水島広子
心が本来もっているしなやかさを解放するためのキーワードは「今」ですから、「今できること」に目を向けることはとても大切なのです。
「心に余裕を持つ」ことがシンプルである理由は簡単。
それは、私たちにとってもっとも自然な姿が「余裕があること」だから。
「余裕がないとき」は、心がマイナスの感情によってすっぽりと覆われている状態。
この〝フタ〟をはずすだけで、「余裕でいられる心」「何かと気にしない心」は自然と簡単に手に入るもの。
そのコツさえつかんでしまえば、何か落ち込むことがあったときも早く立ち直ることができる。
また、「私は大丈夫!」と余裕を持っていつも通り進んでいくことができる。
人間関係で「気にしすぎ」ないでいられるためのキーワードがある。
それは「ありのままの自分」を基本にする、ということ。
「心が〝衝撃〟を受けただけ」
「ちゃんと〝今〟に視点がおかれている?」
「ありのままで大丈夫」
そう考えると、心に引っかかっていた「気になること」が、スルスルとほどけていく感覚がわかるはず。
そして、私たちは「今」に集中しているときに、もっとも力を発揮できる。
不安を感じたら、「今」に集中する。
「今」、現実的に備えられることをすれば、それで十分。
もっともよい結果に、必ずつながる。
そのときどきの「今」を大切に生きていれば、そのときの自分に合った新しい支え手が、必ず現われる。
「今」に集中するための一つの秘訣は、身体を使うこと。
身体こそが、「感じる」機会をつくってくれる。
強い感情にとらわれてしまったときは、とりあえず身体を動かすというのがよいやり方。
ランニングをする、ウォーキングをする、ヨガをする、ストレッチをするなど、
実際に身体を動かすと、「気持ちいいな」「息が上がってきた」「ああ、今筋肉が伸びている」など、
「今」の感覚だけに焦点を当てることができ、余計な考えが頭から消えていく。
また、呼吸に集中することも「今」に集中するための身体の使い方。
ありのままの自分を受け入れ、「今」に集中すること。
そして身体を動かすこと。
これだけで心に余裕を持つことができるという。
ぜひ実践してゆきたい。
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