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2020年10月 3日 (土)

「権力」を握る人の法則/ジェフリー・フェファー

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 大人気のラジオ・パーソナリティ、スクープことウェス・ニスカーの口癖は言い得て妙である。「今あるニュースが気にくわないなら、じっとしていないで自分で作ったらどうだ」

本書は、「権力闘争や政治的駆け引きといったものは自分のキャリア形成にとってはよいとしても、果たして組織にとってはよいことなのか」という疑問を提示している。

一つの答は、会社は社員一人ひとりのことなど気にかけていないのだから、生き残りたい人や上をめざしたい人は自分で自分の面倒をみなければいけない、というものである。

もう一つの答は、疑問そのものが成り立たない、というものだ。

人の集まるところには必ずヒエラルキーが出現するし、それが期待されてもいる。

したがって、より上の階層をめざす競争が起きるのは避けられない。

三番目の答は、複雑で相互依存性の高い現代の組織では、政治的手腕を備えていることが任務の遂行には欠かせないというもの。

そして四番目の答は、パワーポリティクスを通じた意思決定の方が、ヒエラルキーに基づく意思決定より効果的な場合もあるというものだった。

ひっくるめて言えば、権力や影響力を賢く行使する術をマスターすることはぜひとも必要であるということ。

官民を問わず、また国や地域を問わず、組織には政治的駆け引きや権力闘争がつきものである。

そんなものはなければいいのに、と思う人が多いことだろう。

だが現実はそうではない。

人の集まるところ、権謀術数の類は避けられない。

人間の心理から考えても、そうしたものが近い将来になくなることはなさそうである。

人生は公平でないとか、わが社の文化は不健全だとか、上司が汚い手を使うとか、不満を言っても始まらない。

いまの職場で、あるいは新天地で、状況を変えたいのならば権力を握ることである。

これはリアリティのある事実ではないだろうか。

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