才能は開ける/ロジャー・ハミルトン
方向性を知るには、自分の現在地だけでなく、目的地もはっきりわかっていなければいけません。だからこそ明快な「フューチャービジョン」が必要です。
本書は、私たちがまだ知り得ていない才能に気づき、その才能に応じた方法で、経済的な自由を手にするために書かれた本。
才能にフォーカスを当てた「ウェルスダイナミクス」と、レベルを表す「ウェルススペクトル」という二つの指標を使って、富への三次元マップの進み方をご紹介している。
「ウェルスダイナミクス」は富を創造する4種類の才能を表す。
「ダイナモ」、「ブレイズ」、「テンポ」そして「スチール」のいずれか。
・創造することが好きな「ダイナモ」
・人とつながることが好きな「ブレイズ」
・人の役に立つことが好きな「テンポ」
・詳細が好きな「スチール」 あなた
「ダイナモ」の人
ダイナモの人は、アイデアマン。
得意なことは、創造。
ダイナモは新しいことを始めて、前進させることができる。
誰よりも未来志向で、「雲の中に頭を突っ込んで(非現実的)」、持ち前の飽きっぽさで成功する。
不得意なことは、物事を完結させること、細かい気配り、集中することなど。
「ブレイズ」の人
ブレイズの人は、社交的な人物。
得意なことは、会話とコミュニケーション。
人間関係、思いやり、そして対話がすべてであり、人との対話、ストーリーを話すこと、聞くことで学び、人脈を広げることで自分のブランドを築き、拡大することを得意とする。
逆に不得意なことは、詳細さ。分析や細かい計算を苦手とする。
「テンポ」の人
テンポの人は、五感に優れた人物で、地に足をつけた多種多様な活動にかかわる。
とても実践的な人で、周りから推薦や紹介を得ることが得意。
期待すべきは時間内に必要なことを完成させること。
逆に、創造的な計画を練ることを期待してはいけない。
革新、人前で話す、戦略的な計画を立てる、物事の全容を把握することは苦手。
「スチール」の人
スチールの人は詳細に強く、理系タイプと言える。
得意なことはずばり「計算」。
ハンドブックやマニュアルが大好きで、細かい部分まで徹底的に読み、全情報を理解することを好む。
腰を据えて物事を正確に処理でき、慌てず、自分のフロー(流れ)を築くシステムを構築できる。
一方、苦手なのはコミュニケーション。
「ウェルス灯台」は、9つのレベルから構成される。
各レベルとは、「被害者」、「生存者」、「労働者」、「プレーヤー」、「パフォーマー」、「指揮者」、「主催者」、「作曲家」そして「レジェンド」とつながっていく。
まずは、最初の3つのステージ「被害者(赤外線レベル)」、「生存者(赤のレベル)」「労働者(オレンジのレベル)」から抜け出し、ステップアップすること。
生きているあらゆるシステムにはフローがある。
私たちの中にもフローがある。
才能、商品、情報、富にいたるまでフローを持っており、このフローが交わると、富が成長していく。
要は現在地と目的地を明確化し、目的地に至る自分なりのプロセスを具体化し、着実に一つひとつ実行してゆけば、確実に目的地までたどり着けつということであろう。
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