100円ノート「超」メモ術/中公竹義
「超」メモ術の基本機能としては、記録スペースを自由に確保できることがあげられます。 加えて、超スピードメモ機能、検索機能、集計・分析機能という、情報整理のための三大機能が備わっていることが、その大きな特徴です。
100円ノート「超」メモ術には3つのルールがある。
【第1のルール】どんなことでも、1冊のノートに書くこと
「どんなことでも~」というのは、思いついたこと、行動したこと、約束したことなどすべてを、「これは後で役に立つか」などと疑問をもたず、ためらうことなく記録するという意味。
【第2のルール】書き終えたら、当該見開きページの右下角をちぎること
こうすることによって、次にメモをしようと思ったときに、ちぎった部分に指をかけるだけで、書くべき空白ページをすぐに開くことができる。
【第3のルール】書き終えたら、インデックスと検索マークをつけること
これはつまり、メモの内容を「インデックス」として最終ページに書き込むことと、該当ページの端の、インデックスを書き込んだ高さにマーキングするということ。
ノートの大きさはA6判が一番使いやすい。
まず、表紙の右下角を、親指が当てられる程度の大きさに切りとる。
カッターかハサミで、角を三角形に切り落としてしまう。
次に、裏表紙の小口側の中央あたりに、上下3~4センチメートル、幅3~4ミリメートルの切り込みを入れ、切り落とす。
上下の切り込みの角度は直角ではなく、やや鈍角にする。
1ページ目にはメモをせず、とりあえず白紙のままにしておく。
この部分は、後日、最終ページのインデックスのスペースが足りなくなった場合などに使う予備ページとして、使わずにおく。
メモは、本文(メモ)→日付→タイトルの順で書き込むのが基本。
こうして、思いつくままにメモを書き、その後、罫線上部の欄外に「日付」、その左横に「タイトル」を記入する。
タイトルは内容を整理してから後で書いてもよいが、日付は必ず書き入れる。
注意してほしいのは、左ページにメモするときは、ノートの端から1センチメートルほど余白をとって書くこと。
この余白部分には、検索マークを書き入れる。
こうすることによって、後から簡単にそのメモを探し出して見直すことができる。
1ページには1案件を超えて書き込まない。
「超」メモ術でメモする際には、ノートの見開き2ページに1案件を書く。
つまり最低でも、1ページに1案件を超えないようにして使うということが、とくに重要。
メモには、思考過程が映像のように記録される。
これは、手書きのメモだけがもっている最高の特徴。
パソコンの主な機能はというと、文字を書く、図形を描く、計算する、保存する、検索する。
「超」メモ術ができないのは、自動表計算だけ。
パソコンに保存するためにテキストにすると、手書き文字のもっているさまざまな情報が抜け落ちてしまう。
手書きのメモの情報には、文字としての情報だけではなく、さまざまな情報が含まれており、このことによって脳内記憶回路の右脳にある、イメージ情報を瞬時に呼び出すことができる。
メモを手書きすることは、情報をイメージとして記憶することを可能にしている。
「超」メモ術には、脳を刺激し、記憶の扉を開く仕掛けがある。
私たちは、しなくてもよい苦労をして、脳と神経をムダ遣いしているのではないだろうか。
「超」メモ術なら、それを簡単に解決してくれる。
脳は記憶を呼び起こすために、脳内のキーワードを探し、そのキーワードから関連する情報を引き出し、それらを組み立てて一つの情報として思い出す。
のどまで出かかっているのに思い出せない、という経験をしたことがあると思うが、脳内のキーワードは見ることができないので、闇の中で探し物をしているようなもどかしさを覚えるのだ。
この見えないキーワードを見えるようにしたのが、「超」メモ術。
「超」メモ術の特徴を示すには、「シンプル・イズ・ベスト」という言葉がピタリとくる。
デジタルとアナログのいいとこ取りをしたのが、「超」メモ術ということではないだろうか。
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