書籍・雑誌

2016年6月 9日 (木)

マーケティングマインドのみがき方/岸田雅裕

Photo マーケット・ドライビングは、自分たちにとって出したいもの、自信のある製品を出すというタイプ。市場でいま何が人気かなどということはあまり気にせず、顧客の声に耳を傾けないというタイプです。
 マーケット・ドリブンは世の中の動きを敏感に察知し、人々が求めるものを出すというタイプ。顧客の声に熱心に耳を傾けるタイプです。
 私は桑田佳祐率いるサザンオールスターズと、ユーミンこと松任谷由実は、それぞれのタイプの代表的な存在だと思っています。

サザンとユーミンをマーケットの二つのタイプに分けて説明しているのは興味深い。

サザンはマーケット・ドライビング型、ユーミンはマーケット・ドリブン型だと。

ユーミンは、いかにマーケットに自分がぴったりよりそって行くかというつくり方。

ユーミンが用賀のレストランで、一般客を装いながら普通の女の子のおしゃべりに耳を「ダンボ」のようにして、いまの若い女の子たちが何に関心を持ち、何にあこがれているかをリサーチしていたというエピソードは有名である。

ユーミンはそうやって独自の市場調査でみつけた時代の気分のようなものを歌詞に織り込み、若い女性たちの心をつかんでいった。

一方サザンは世の中の動きとは関係なく、自分たちが世の中に問いたいものができたときにアルバムを発表するというスタンスだった。

つまり、「サザンらしさ」にこだわり続けたということ。

マーケット・ドリブン型は顧客の声に耳を傾け続け、変化し続けなければならないが、マーケット・ドライビング型は自分らしさを貫き続ければよい。

現在、幅広い層に受け入れられているのは、サザンの方だと思うのだが、この結果が何を意味するのか?

この結果だけを見て、どちらが優れていると断言することはできないとは思うのだが。

2016年6月 8日 (水)

あなたが年収1000万円稼げない理由。/田中和彦

1000 変化を味方につけることのできた人が、結果的に上手にキャリアを作り、それなりのものを手にしてきている。

今、政府では「同一労働同一賃金論」が盛んに議論されている。

これは素直に受け止めれば、年功的な賃金を止めるということである。

高度成長期、若者は大企業に入りさえすれば一生安泰。

給料は年々上がり、雇用も保証されると思っていた。

しかし、時代は変わった。

もはや、終身雇用、年功序列賃金を信じている若者はいないであろう。

自分でキャリアをデザインしていく時代が来たといえる。

つまり自分の価値は自分で作り上げる必要があるということである。

今は変化の激しい時代。

その変化を味方につけるものとなることである。

間違っても変化に抵抗したり、変化に気づけない人になってはならないと思う。

2016年6月 7日 (火)

マーケティングを学ぶ/石井淳蔵

Photo マーケティングのもっとも基礎にある論理とは、「みずからの状況を創り出しつつ、その状況に適応する」ことなのです。

ロボットがそうであるように「相手の言うことを言われた通りにやる」というのは、〈創造的でない適応〉である。

「相手の心を思慮することなく、何かをする」というのは、創造的であったとしても適応的ではない。

相手が言葉に出せなかった要望を探り、それに応える。

相手の心に配慮し、相手の本音に何とか迫ろうと思いながら対応する。

つまり、相手の要望を、あらためて自分の中で再構成し、それに対応しようとする。

これが創造的適応である。

日本の企業の最も弱い点ではないだろうか。

2016年6月 6日 (月)

エゴの力/石原慎太郎

Photo すなわちエゴとは人生を左右する力、人間の個性。個性とはその人間の発露以外の何物でもない。

「エゴイズム」「エゴイスト」という言葉に代表されるように、「エゴ」という言葉は、どちらかというと悪いことと捉えがちである。

しかし、エゴを人間の個性と捉えるとどうだろう。

個性のない人間は魅力がない。

個性のない商品は価格競争に巻き込まれる。

個性のないサービスは競争力がない。

個性のない会社は淘汰される。

個性のない国家は衰退する。

特にこれからの時代、個性の時代、エゴの時代といってよいのではないだろうか。

2016年6月 5日 (日)

逆転のメソッド/原晋

Photo「ええか。出世するのは、金もうけのためではないのだよ。社会に貢献し、いい影響を及ぼすためだ。たとえば、飲料メーカーに入ったら、その飲料をどうやって世の中に広めていくか、そのパイオニアになっていかな、ダメだぞ。そのためにはいいポストに就かなダメだし、そのために出世するのだよ」

青山学院を2年連続箱根駅伝優勝に導いた原晋監督。

氏は、教え子には社会にでたら出世するように教えるという。

元中国電力の営業マンだった原監督だからこそ言えることだと思う。

今、出世しなくても良いという若手社員が増えている。

しかし、もし、やりたい仕事をしたいと思うならば出世することである。

出世してある程度のポストを与えられれば、責任ある仕事を任せてもらえるようになる。

仕事の面白さや醍醐味はそうなったとき実感できるものである。

少なくとも、いつまでも下っ端では、ろくな仕事はさせてもらえない。

そう考えると、出世主義も決してわるいことではないと思う。

2016年6月 4日 (土)

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方/森岡毅

Usj 英語ではMind(理性的意識)とHeart(情緒的意識)は区別して使うのですが、日本語ではそれをうまく分けるシンプルな単語が見つかりません。敢えて言えば「理性」と「感情」でしょうが、多くの日本人の中ではMindとHeartは、「心」という言葉で一体化されていると思います。その特徴は文脈(環境)次第で強みにも弱みにも変わります。情緒的に戦えることで戦術は強いのですが、情緒が入り込むことで逆に戦略が弱いのが日本人の特徴だと思います。

英語のMindとHeatに当たる言葉は日本語では「心」という言葉で一体化されているという話は初めて聞いた。

言葉が区別されていないということは実体も区別されていないということ。

つまり、情緒と理性が一体化されているということ。

日本人が理性的に考えていると思っていても実はそこに情緒が入り込んでいる可能性がある。

日本人は情緒的意思決定をしがちだということもそこからくるのかもしれない。

理性と感情が一体になってしまっているからである。

日本では、突き詰めて合理性を分析し、検証する客観的な姿勢よりも、周囲への配慮とか属人的な繫がりとか全体の和が重視される。

そういう文化では「戦略」が馴染みにくいのもよくわかる。

なぜなら戦略とは「選ぶこと」であり「捨てること」だからである。

2016年6月 3日 (金)

ブルー・オーシャン戦略/W・チャン・キム、レネ・モボルニュ

Photo シルク・ドゥ・ソレイユが成功したのはなぜか。輝かしい未来を手に入れるためには、競争から抜け出さなくてはいけない、と悟ったからである。競合他社に打ち勝つただ一つの方法は、相手を負かそうという試みをやめることなのだ。

レッド・オーシャンは今日の産業すべてを表す。

つまり、既知の市場空間である。

かたやブルー・オーシャンとは、いまはまだ生まれていない市場、未知の市場空間すべてをさす。

レッド・オーシャンでは各社ともライバルをしのいで、限られたパイの奪い合いをする。

競争相手が増えるにつれて、利益や成長の見通しは厳しくなっていく。

製品のコモディティ化が進み、競争が激しさを極めるため、レッド・オーシャンは赤い血潮に染まっていく。

ブルー・オーシャン戦略は、血みどろの戦いが繰り広げられるレッド・オーシャンから抜け出そうというものである。

そのための手法は、競争のない市場空間を生み出して競争を無意味にする、というもの。

戦わずして勝つ。

孫子の兵法にも通ずる考え方である。

特に中小企業こそ、ブルー・オーシャン戦略に取り組むべきではないだろうか。

2016年6月 2日 (木)

タックスヘイブン/橘玲

Photo また税金もきわめて安く、金融所得は利子・配当や譲渡所得もすべて非課税で、相続税や贈与税もない。所得税の最高税率は20パーセントだが地方税はなく、そのうえ海外で得た所得は、それをシンガポール国内で受け取ったとしても非課税だ。法人税率は17パーセントと香港と並んでアジアでもっとも低く、それに加えてさまざまな優遇税制が用意されている。多国籍企業がグローバル本社をシンガポールに置くと、法人税率は実質ゼロになるという。

今話題のタックスヘイブンの問題について、理解の一助となればと思い読んでみた。

本書はあくまでフィクションであり、ストーリーもそれほどリアリティーのあるものではなく普通の小説である。

ただ、本書の登場人物がそうであるように、各国の税率が違うのであればそれを利用しようとするものが現れるのは当然のことと言えよう。

どこまでが合法でどこからが非合法なのか、その線引きは難しい。

どこまでが節税でどこからが脱税なのか、その線引きも難しい。

また合法であれば何をやっても許されるのかと考えると、その考えにも疑問が残る。

やはり法律論には限界がある。

結局、人は何のために生きるべきか?どう生きるべきか?という人類永遠の命題に答えを求めるしかないのかもしれない。

2016年6月 1日 (水)

「あなたのところから買いたい」とお客に言われる小さな会社/佐藤元相

Photo 「売れない」のではなく、「選ばれていない」のです。

モノが売れない時代と言われる。

今の時代、生活に必要なほとんどのものは手に入る。

どこで買っても同じ。

そこそこのものが買える。

だったら安い方が良い。

そうなってくると中小企業は厳しい。

スケールメリットが勝負のカギとなれば中小企業に勝ち目はない。

ではどうすればよいのか?

発想を変えることである。

つまり商品そのものを買うというのではなく、「あなたの店から買いたい」と思ってもらうこと。

つまりお客様から「選ばれる」会社になること。

ここに勝機がある。

では「選ばれる」会社になるためには何が必要か?

著者は「ストーリー」「共感」「感性」がカギだという。

お客様の感性に訴えかけ、ストーリーに共感してもらうことによって、お客様から選ばれる会社になること。

大事なことではないだろうか。

2016年5月31日 (火)

「ひらめき」を生む技術/伊藤穰一

Photo このような直感を使う右脳を、殺してしまう教育が今の日本では蔓延しています。本当は、現場の経験と理屈の両方のバランスで、学びを習得するのが理想的ですが、現場を踏ませない頭でっかちな学びが圧倒的に多いのが現状です。

今は、変化が激しく、多様な考え方が求められる時代である。

このような時代では、権威に従う人材より、権威に疑問を持ち、時には逆らえるようなオリジナリティ溢れる人材が求められるようになっている。

ところがこの時代的ニーズに最も適応していないのが実は学校教育ではないかと思う。

相変わらずの記憶中心の学習。

答えは一つ。

それを教え込む。

つまり左脳中心、右脳を殺してしまう教育である。

変えるべきはまずここからではないだろうか。

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